シネマガールのえいが日記 − プラス ワシントンDC郊外での日常


原題:Persepolise
前回「エアコンなんてつけない」などと大口叩いていましたが、昨日は暑くてつけたまま寝ちゃったよ。妥協だった。
でも今日は涼しくなったのでまた切ってます。
窓を開けるともう虫の音が聞こえてくるんですね。
なんともいい感じです。
「ペルセポリス」はイランにある世界遺産の遺跡にちなんだ題名です。
今は亡き、古きよきイランを偲ぶ、という意味合いなのかな。
まず最初に見終わって、すごく長い旅をしてきたような気になりました。
主人公の激動の生い立ち。コミカルかつ、ダークでもある。
そしてモノクロのアニメーションがすごく芸術的。
どのシーンをとって額縁にしてもシュールなアートになっちゃうような。
古代文明の壁画とか影絵のような雰囲気もある。
イランという国で最近革命があって、イラクとの戦争があって、民主主義!とかいいつつ古い規律を強いる軍隊がでてきたり、一般市民はパーティーや飲酒はかくれて闇でやったり、デートも表ではできなかったり、爆撃で近所の人が亡くなったり、伯父さんが反体制とかで投獄、処刑されたり。
イランに対しての知識は地図上の位置もおぼろげなくらいだったけど、このアニメが教えてくれる主人公のマージが育った環境を参考に、沢山の人がこれからはイランについて色々と耳に入ったことも興味もって聞くようになるとおもう。
そんな意味で、物凄く画期的な映画だと思います。
周りにイラン人って結構います。
前に通ってたカンフーのクラスの先生と、生徒の何人かがイラン人だったし、会社のテクノロジー屋がイラン人。
みんな祖国では立派な家にすんでて、裕福だったのかもしれない。
あの人たちはこの映画をみてどんなことを思うのだろう?
そうそう、以前うちの会社にいた40歳くらいのイラン人の会計士の女性はそうとうリベラルというか遊び人というか酒飲みだったけど、やはりそういう人たちはみんな、祖国を捨てるしかないのかな?
というか国を出られるだけの財をもっている、ということで、貧しい人々は残されている、ということ?
マージ(アニメの主人公)はウィーンに留学したけど、失恋したショックで、そのままホームレスになってしまって、その間レイプされたかもしれない感じで、路上で凍死しそうになって、そのあとイランに帰国して鬱になってしまって。
異国に十代で一人で移住するってのも、大変だよ。
原作者のマルジャン・サトラピの半自伝とのことで、今の彼女をみるとちょっとふくよかで、あっけらかんとしたような人ですが、相当苦労したんだな。
子どもの頃からの喧嘩っ早い性格で、頑張ったんだな。マルジャン。
そうそう、マージが一点奮起するときに歌うアイ・オブ・ザ・タイガーは、あの歌のファンとしては相当聴き難いものでした。
ちょっと聴いてみて。
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原題:O Ano em Que Meus Pais Saíram de Férias
今週は旦那が出張なので、例によって映画三昧ウィークです。
旦那がいないと、ほんと料理しないなー。
いつも義務でやってるんだ、とわかる今日この頃。
お金をかけて外食するのはイヤだし、特にこだわって食べたいものがあるわけではないので、ご飯と漬物でオッケーなんです。
お弁当もおにぎりで。
独身の頃は何をたべてたんだろう?
料理はやっぱ週末しかやらなかったな。
さて、この映画のタイトルは邦題がないらしいので英語にしてありますが、ブラジルの作品で、ちゃんとポルトガル語の題名があって、そちらも上に紹介しました。
両親が左翼活動で軍事政権から逃亡するために、やむなくサン・パウロに住む祖父のところにあずけられることになったマウロは、祖父宅が留守であること、それどころか祖父がその日急死したことも知らずに、アパートの前で両親から別れを告げられる。
「おとなしく待っていなさい。ワールドカップ(サッカー)までには帰るから。一緒に試合を見られるように。」
といわれたマウロは、おじいちゃんを一人待ちわび、夜も更けて隣の老人からおじいちゃんの死を告げられる。
マウロの父方の家族はユダヤ系で、おじいちゃんの住んでいたアパートは帽子に長い髭のオーソドックスの人々が通りを歩きまわる地域。
ユダヤのコミュニティーの結束は固く、老人も若者も子どももみんなお互いに面倒をみるような、家族のような場所なんだね。
隣の老人は、神がもたらした運命、と半ば仕方なくマウロを引き取り面倒を見ることにする。
マウロの両親はマウロにユダヤのことは一切教えなかったし、割礼もしてないので、マウロにとってはユダヤの戒律、生活習慣、コーシャ(食事)は異国のことのよう。
両親から取り残され、他人の世話になり、習慣も食べ物をちがうところで、心細いことこのうえない少年が、生き残りをかけて順応していく様子は、少し『太陽の帝国』を思い出しました。
マウロは面倒見てくれる老人に厳しく接せられて反発するけれど、しらずのうちに祖父のような存在として、慕うようになる。
マウロ役の少年は女の子といっても通じるようなポッチャリ顔で手足が長く、『レオン』の頃のナタリー・ポートマンに似てる気がする。
そして隣のおじいちゃんと仲良くなる様子はにわか孤児になったポートマンと殺し屋レオンかな。
またこの映画でブラジルのほかの地域と同様、ユダヤの地域もワールドカップでのサッカー熱は物凄いことが分かりました。
老若男女みんなサッカーの試合に熱狂する。
そして1970年という年はペレの活躍で、ブラジルがワールドカップで優勝したということも。
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原題:Great World of Sound
いつも参考にさせてもらっている
Sycoさんのブログでみて、ずっとみたかったんです。
で、みたら、やっぱり、見てるの辛かったけど面白かった。
久しぶりに、シュールで悲哀系の力作をみた。
テーマはセールスマンによる悪徳商法と、それに引っかかる一般の消費者。
アメリカ人の一般がいかなるものなのか。
あらすじは Sycoさんのが素晴らしくまとめてあるので↑そちらをどうぞ。
主人公のマジメ男、その相棒となるちょっと熱血気味の黒人のおっちゃんともに、ミドルクラスという感じの設定だけど、やっぱりあれだと失業しがちなデスパレートなところをつかまれて雇われたのかな。
出張に飛行機の片道チケットだけ持たされていって、帰りの飛行機代が会社から出ず、自分でも払えないなんて、考えられないけど、アメリカならありえるのかもしれません。
平均クレジットカード負債が$10,000とか云われてる社会です。
日本人は貯金がありすぎる、といわれていて、そういう感覚で比べても極端かもしれないけど、アメリカでは自転車操業的、宵越しの金は持たない的、刹那的な生き方、少なくないかもしれない。
だって、映画の冒頭でいかにも怪しい口調で、新人プロデューサーたちを丸め込むマネージャーがいるんですが、銀行に電話して、録音で聞ける自分の残高状況を聞かせるんだけど、それが13,000ドル(130万)くらいで、みんなが「オー、すげー、(羨ましい!)」となるところが。。。
Boiler Room (邦題忘れました)で、ベン・アフレックが見せびらかすポルシェのキー、のような効果がここにあるのが、ショボイ。
そしてオーディションに来る人たち。
ちょっとした才能はあっても、アーティストとして売れるには程遠い人がゴマンといるんだねー。
(実際、映画撮ってると知らないで、マジでオーディションに来る人々を使ってて、その人たちが自然でいいのです。)
そういう人たちもやっぱりお金は持ってないけど、もってないほうが騙される額も少なくてすむのかもしれないな。
(なけなしの30万は痛いけど。)
振り込め詐欺とかに簡単に何百万、何千万と騙される人が多い、という世の中のほうが異常なのかもしれませんね。
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原題:Under the Same Moon
メキシコからの移民問題を背景にした、いはゆる「母を訪ねて三千里」のものがたり。
でもこのお話は男の子が火曜日におばあちゃんと住んでいたメキシコのおうちを出て、日曜日にロサンゼルスのお母さんのところについてしまう。
ちょっと簡単すぎないか?と思うかもしれませんが、その6日間の間にいろんな試練、冒険、ドラマが詰まっていて、それはそれで胸を打つのです。
そして何ヶ月も何年もさまよって、タッチの差で母親とすれ違ったりを繰り返す連続ドラマよりも、現実味があるかもしれない。
主演の少年がやっぱりかわいくて、演技も素晴らしくて、わかりきったラストのシーンに向けて、応援してしまうのよね。
ポスターは途中で出会う移民の男に少年がくっついていくシーン。
その男との交流もあっというまで、作られた感はある。
お母さん役はちょっとリンジー・ローハン似かな。
そのほかのキャストは素朴で地味といっちゃあ地味で、好感もてる佳作でした。
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Before
After
うちでは先週までフロア屋さんが来てました。
去年新しい家に引っ越してから、ずっと床を張り替えたくて、ついに念願が叶ったので、舞い上がって写真載せてます。
床材は、うちの旦那がこだわって選んだバンブー(竹)で、
Lumberliquidatorsというところで買いました。
ついでに壁も青に塗り替えたんだけど、黄色のほうがいいって意見もあるのが不満。
青のほうがいいよー。
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原題:The Darjeeling Limited
明らかに「天才マックスの世界」、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」、「ライフ・アクアティック」の流れできている、ウェス・アンダーソンの作品。
潜水艦がそのままインドの列車になって、キャストも似た感じです。
残念だけど、退屈でところどころ寝てしまって最後も見逃した。
面白くていけそうかなとおもったら、すぐダラーっと大して面白くないことがつづいて、またちょっと面白かったり、退屈だったりで最後までいってしまった感じ。
オーウェン・ウィルソンの役柄はそろそろ飽きてきたのに、この人が一番しゃべってたのもね。
唯一フレッシュなのが、エイドリアン・ブロディ。
彼は顔のつくりが美形ではないけど、なんとなく高貴な感じがして、目が行っちゃいますね。
そんでどうしても比べてしまって、オーウェンがとってもチープに見える。
ジェイソン・シュワルツマンは口ひげがちょっと残念。
特徴ある鼻の下を隠しててインパクトが弱くて、まあビートルズでいうリンゴ的な存在かな。
登場人物たちが列車に走って飛び乗るのは、象徴的だけど、「リトル・ミス・サンシャイン」のパクリっぽい気もする。
スピリチュアルな兄弟の旅、ほのぼの感動、にはちょっと何かが足りないね。
最初に出てくるビル・マーレイが意味不明。友情出演?
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原題:21
MIT(マサチューセッツ工科大学)の教授が、優秀な学生数人をあつめて、ラス・ベガスのブラックジャックで荒稼ぎして、荒稼ぎしまくった挙句に怖いお兄さんたちに捕まったり、仲間割れしたりのドラマが展開する。
とっても先の見えた展開だった。
でも、実話を元にしてるだけに、カードカウンティングのテクニックはみてるとすごいね。
「レインマン」のダスティン・ホフマンの頭脳なのだけど、一人ではバレるからチームでやるんだよね。
低く賭けながら偵察する女がいて、デックのカードが少なくなってきたら、頭の切れる奴が入って、残り何枚絵札とエースが残ってるかを数えながら大きく賭けるわけです。
でもひとり韓国系の男子学生のキャラが思いっきり脇役で、稼いでもいないくせに、ホテルの備品とか盗んだりする奴で、アジア人の描き方が気に入らないなー、とおもった。
そしたら、実話では荒稼ぎ学生チームの全員がアジア系だったそうです。
中国系はギャンブル大好きだし、ベトナム系はカードに強いし、インド人は数字に強いしそれなら納得いくわ。
でもハリウッドだから。
興行収入のために白人をメインにもってきて、美男美女の濡れ場もつくって、お気楽映画に仕上げたの、ちょっとゆるせない。
『ハロルド&クマー』のようにアジア人の魂を駆り立てるような作品にして欲しかった。
これとちょっと似てるのが
『マネーゲームー株価大暴落』(2000)。
こっちのほうが面白いからみてみて。
ヴィン・ディーゼルの「ウォール街」まねがいいよ。
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原題:The Kite Runner
ストーリーは
こちらをどうぞ。
読書なんてほとんどしない私なので、映画の前に本をよんでるパターンはとっても少ないのですが。
2年前に
ブックフェアにいって、ミーハー気分で買いました。サインまでもらって。
だもんで本当のファン、本を読む方々すみません。
読んだ感想をいわせていただくと、読者をグイグイと引っ張る力はあるけど、ひたすら暗くて重い、主人公がうじうじ考えてるのがちょっとうざい、そしてセンチメンタルなストーリーでした。
映画は本と比べてハイ・スピードで、あまり重要じゃないところをすっ飛ばし、なおかつ物語りの核の部分をキープしていて、ひたすら感心した。
あとは、子役たちがよかった。
とくに主人公を慕い、兄弟のように育った「カイト・ランナー」その人、ハッサン役がものすごく可愛くて、主人公が妬むような天然の明るさ、賢さ、純粋さがでてた。
物語の進行上、ハッサンがもっと出てこなかったのが残念。
原作者のホッセイニ自身、外交官の子どもとして育ち、父親の駐在していたパリで、ソ連のアフガン侵攻を迎えて、そのままアメリカに亡命した。
十代半ばでアメリカに来て、作家として英語のエキスパートになるなんて、大尊敬なのだけど、母国にいたときも物語や文学が好きだったという。
そこは裕福な家に生まれた主人公アミールと同じで、仲良しの召使の息子ハッサンは子どもではなく、映画に連れてってくれたりしたある使用人(大人)がモデルで、読み書きを教えてあげたといっていた。(ブックフェア
にて。)
あと、使用人と一緒に「ゴジラ」を見に行って、使用人が「僕はあの日本の人たちとしりあいなんだぞ。」とうその自慢してたといってた。
ソ連とタリバン以前のカブールはメトロポリタンで、観光客もいて、文化も発達していて、ハリウッド映画とかもみられて、素晴らしかったことを知らせたい、というホッセイニの希望通り、映画中のソ連侵攻前のアフガニスタンは素敵です。
主人公の家はモダンだし、街は活気にあふれていて、山々は豪華で。
流石にアフガニスタンでの撮影は無理で中国で撮ったらしいけど、でも素敵。
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原題:Martian Child
制作費$27ミリオンで、興行収入が$8ミリオンという、収支のあわなかったジョン・キューザック主演作品。
批評も散々にかかれてる。
でも未だ独身の、そして私生活がベールに覆われた(?)キューザックが父親になったらこんなかんじかな、と思いながら見らるだけで価値あった。
主人公は一応売れっ子のSF作家で、妻がずっと前に亡くなってて寂しい日々をおくってて、つねづね子どもを養子にしたいと思っている。
ある日施設にあずけられている子どもたちのなかで紹介されたのは、自分が火星からきたとおもいこんでいるデニス。
SF作家=火星つながりでのマッチングだったのだけど、デニスは「地球人の家庭になじむこと」が火星から来た使命だといって、普通とかけ離れた行動をとる。
デニスをやる子役は唇がマコーレー・カルキン似で、演技もうまかったけど、泣くと目の周りにクマができてこわい。やっぱり火星から来てもおかしくない容貌。
ストーリーはLife time(女性向けチャンネル)とかHallmarkシリーズの大道をいくパターン。
孤独でハンサムなSF作家が、知的で繊細で、これまた孤独な子ども相手に、父親になろうとして奮闘する姿、そして徐々にはぐくまれる親子の絆、養子縁組の審査をまえに立ちはだかる試練、と要所ですぐにメロドラマティックに熱くなるところが、批評家たちに嫌われたんだろうね。
私はキューザックが、ああいえばこういう的なガキンチョに真剣に対応してるナイスガイぶりが好きだったのだが、そういう彼が詰まんないという人も多いのかもしれない。
あいかわらず共演(姉役)はジョーン・キューザック。
ひねりはないけど、息はぴったり。
余談ですが、最初に施設でキューザックの車までわざわざきて、デニスのことを教えにきたおませな女の子がいたんだけど、彼女が養子になればいいのにとおもっちゃった。
キューザック家の養女になりたい自分の願望です。
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原題: Starting Out in the Evening
こんにちは。
今週は旦那が出張なので、毎晩映画三昧するつもりでいるシネマガールです。
晩ごはんの用意もしなくていいのがラクチンだね。
私はご飯に納豆で十分だもん。
長いスランプのあと晩年になって最後の作品を書き出した小説家の話。
想像していた話と雰囲気が違いました。
もっと心温まるのかとおもったら、ちょっとしんみりきた。
小説家(フランク・ランジェラ)は老齢で、ニューヨークに一人暮らし。
独身の娘(リリィ・テイラー)が頻繁にやってきて世話を焼いている。
ある日、卒論に自分のことを書きたいという女子学生(ローレン・アンブローズ)が訪ねてきて、半ば無理矢理インタビューを引き受けることになる。
この女子大生役の役者は好きなのに、今回嫌いなタイプの小娘だったのが落胆の原因だとおもう。
インタビューでの知ったかぶり口調とか、人を操るようなところとか、強引なのがね。
鼻に付くようにできてるキャラなのね。
80歳近い小説家は貴重な執筆時間をとられてちょっと迷惑だけど、若い子と喋るのは久しぶりで、新鮮さに負けて受け入れるんだけど、そこを女子大生はすぐに読んでおじいちゃんを誘惑しにかかるのです。
L・アンブローズは可愛いけど童顔で、小説家とはぜったいあわないんだよ。
それもそのはず、彼女は男を落とすことが目的だったわけで、懸命に抵抗する小説家を落としたとたん、冷たくなるのです。
わかってるだけに、おじいちゃんがかわいそうで、辛くてみていられなかったです。
複線エピソードで娘(L.テイラー)とその恋愛模様がえがかれますが、そっちはよかった。
男に振り回され、自分の夢を捨てていた過去にピリオドをうつ、すると男はよりを戻したくなり戻ってくる、でも突き放す、すると男は真の愛をみせる、というまあ臭いけど役者もうまくて、こっちは心温まりました。
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原題:Away from Her
アルツハイマーになった妻が自ら養護施設に入ってしまい、あとに残されてしまった夫の悲劇。
脚本、監督が27歳のカナダ人女優サラ・ポーリー、だそうです。
27歳にしてはなかなか渋い作品です。
歳をとっても若い頃と変わらない魅力を持つ妻(ジュリー・クリスティ)、をアルツハイマーでゆっくりと失っていくプロセスが、せつなくて、皮肉で、悲惨だった。
施設のきまりで、最初の30日は外部からの面会ができない、というのは一般的なんでしょうか?
それが悲劇のはじまりで、31日目に夫が面会にくると、妻は車椅子に乗った別の患者(男)に、あたかも夫婦のように寄り添って、かいがいしく世話をやいている。
自分のことは覚えているのかいないのか、知り合いぐらいにしか思ってない様子で、夫にとってはいたたまれない状態なのです。
それでも毎日懸命に通う夫。
なんか夫がとてもかわいそうだけど、実はね。
過去に浮気をしていて、妻はそれを許してなかったのね。
年月を超えて夫婦の危機をのりこえたかのようだったけど、知性を失ったいま妻は夫との思い出が辛いものとして、無意識に忘れたがってるわけです。
夫のほうももちろん分かっていて、これが人生最期の妻の復讐のような気がしてならない。
でもしばらくして、車椅子の男が家族に引き取られ退院してしまうと、妻は床に伏せって、重症患者病棟に移される。
絶望的な夫は車椅子の男の妻に会いに行く。
妻を彼氏と再会させ、生きる希望をもたせるために。
主人公の俳優が私が働いていた会社のボブというおっちゃんに似ていて、歩き方や髪型も似ていて、おっちゃん元気にしてるかなー、とフトと思った。
ボブの奥さんは腰が悪くて、リハビリによく連れて行ってたので、余計にかぶりました。
最近老後の問題の映画が心なし多い気がしますね。
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原題:There Will Be Blood
予告編からしてあまりみたい映画ではなかったですが、ちょっと頑張り気味にみました。
ダニエル・デイ・ルイスのオスカー演技、見てみたかったのです。ミーハー的に。
そしたら思ったほど苦痛ではなかった。『ジェシー・ジェームスの暗殺』よりらくちんにみられます。
バイオレントではあるけれど、血の量はひかえてあります。
でもエンディングが唐突で、「で、主人公はこのあとどうなるのよ」とうちの旦那に聞いたら「そこがポイントじゃない」といわれた。
ポイントはダニエル・プレインビュー(ルイス)という男の怖さかな。
石油にとり憑かれて、手段を選ばないところ。
採掘現場で亡くなった男の赤ちゃんを引き取って育てあげるのは、農家から土地を買い占めるときに怪しまれず「私は家庭を大切にする男ですよ」とよい父親像をアピールするため。
不吉な雰囲気を醸しだすサウンドトラックはちょっと『ロスト』を思い出してわらいました。
『リトル・ミス・サンシャイン』にでてたポール・ダノは二役やってて、危うく混乱させられた。
双子なんだけど「いや、この男は嘘をついてる」とおもっちゃった。
女の子のようなキャーという叫び声をあげるダノくん、ダニエル・デイ・ルイス相手に頑張った。
でもやっぱデイ・ルイス、ミルクシェークのあとにあれはやっぱ怖い。
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原題:The Savages
フィリップ・シーモア・ホフマンとローラ・リニーが兄妹という組み合わせのサンダンス系作品。
暗そうな予告編だったけど、笑いもなかなかいい感じでした。
そして、とてもためになった。
参考にさせていただきます。という感じ。
ずっと連絡を絶っていた父親が奇行を伴う病気(アルツハイマーみたいな脳の病気)になって、一人で暮らせなくなり、いやおうなしに二人でどうにかしなくてはいけない、というお話なのだけど、私も日本にいる両親が老齢になってきて、もう他人事とは思えず、興味津々でみました。
うちの旦那は前半たいくつだといって寝てたけど。
ウェンディ(ローラ・リニー)は39歳で中年のクライシスに差し掛かっている。
人生このままではダメだ、とおもいつつ、劇作家になりたいという野望もありつつ、ニューヨークで派遣の仕事をこなしている。
ジョン(フィリップ・シーモア・ホフマン)はバッファローに住む大学教授で演劇を教えてる。ポーランド人の彼女のビザが切れるので別れるという。何年も一緒に暮らしてる彼女と結婚にふみきることもなく。
二人とも独身、子どももいない。
でも二人は比較的まともな人間だとおもう。
多くは語られないけど、あまり良い父親でもなかった老人にできるだけのことをしようとしているんだから。
まともな大人だけど、兄妹だし、ケンカもする。色んなプレッシャーがあると余計そういうことはあるもんだ。
あるシーンで、父親は息子と娘の口論にたえかねて、補聴器のボリュームを小さくする。
老人ホームに入れられても、ホテルにきたかと思ってるお父さん。
耳が遠くなるということは世間の嫌なことを聞かなくてよくなるということなのかもしれない。
ここでわたしは未だに日本にいる弟と電話でケンカしてる自分を省みました。
ウェンディ(妹)は、父親の蛍光灯で照らされた病室のような部屋を飾ろうと、ラヴァ・ランプや植物やクッションを買ってくるんだけど、ちょっと空回ってるところが、あ、わたしもやりそう。
お父さんにはどうでもいいことなのに、クッションがどうのこうのとこだわったり。
ジョン(兄)はもっと落ち着いていて、ホフマンの、良識のあるインテリだけど身の回りのことをはだらしなめ学者は好きなパターン。
脚本、監督のタマラ・ジェンキンスは90年代後半に『Fカップの憂鬱』という作品を作ってて、わたしは友達と二人で限定公開を見に行ったものでした。
そして、とても気に入ってDVDも買っちゃった、そんな監督の3番目の作品。
なかなかの力作。
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原題:Lars and the Real Girl
日本の某サイトで、この映画のこと「何が言いたいんですか?っていう感じの映画でした。」というコメントがあって、それにちょっと憤(いきどお)りを覚えた。
どう感じようと勝手だけどさ。
こんなに可愛らしい映画はないのに。
人の心の傷とか知る由もないひとなのね。
主人公のラーズ(ライアン・ゴズリング)は過度に内気で、他人と交わらない。
そんな男がある日ネットで買ったダッチワイフ「ビアンカ」の虜になる。
といっても、セックスが目的じゃなくてちゃんと洋服を着せて車椅子に乗せて「布教活動で外国からやってきた、足が不自由で英語もあまり話さない彼女」として付き合うことが目的なの。
信仰深い彼女を思って、自分の兄夫婦の二階の部屋に彼女を泊めることにし、一緒に食事したり、教会やドライブに連れて行ったりする。
お母さんが自分の出産時になくなっているとか、色々なトラウマがあって他人に心をひらけなくなっているラーズを、主治医はその「架空の彼女ごっこ」が、トラウマを克服しようとしているんじゃないかと思い、そのまま見守ることにする。
したがって兄夫婦、教会の人々、ラーズの同僚、はては町中の人々が、「ビアンカ」ごっこに乗ることになる。
ラーズを演じるライアン・ゴズリングは外見はもちろんいい男だけど、口ひげがコミカルで、妙に純粋で、可愛らしくて、町の人々がサポートする気持ちがわかる。
ちょっと間違うと非情にキモい、変態野郎になりかねないキャラだからね。
まあシリアスな感動ものっぽく紹介してますが。全体的にはコメディ仕立てで、ダッチワイフのビアンカが登場してからは笑いっぱなしだった。
ビアンカをみて反応する人々の微妙な反応が笑えました。
とくに兄夫婦の最初の表情。
兄役のポール・シュナイダーが絶妙いい味。
『エリザベスタウン』に出てるそうで、ヘレンがこんど貸してくれるそうです。
そしてパトリシア・クラークソン。名女優ですね。
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原題:Atonement
予告編見た限りだと二コール・キッドマンの「コールド・マウンテン」とどこがちがうのかなと思ったけど、どうだろう。
主演男女の悲恋の部分はなんとなく実際似てなくもないでしょ。
違ったのは主人公はK・ナイトレイじゃなかった、ということかな。
その妹である13歳の少女の視点から大人の世界が描かれる、というプロットでなんとなく『ナルニア物語』とか『パンズ・ラビリンス』のようなイントロ。
でもこの妹がもの凄くムカつくガキで、この主人公に魅力を感じないからどうしょうもない。
妹が18歳になっておめ目がまん丸の可愛い娘になっても、魅力をかんじません。
それでもって、終わりに現代のシーンになったところで興ざめしました。
第二次世界大戦の雰囲気はいい感じだったのに。
映画館でいきなり電気がついて、もうおしまい。
そんなかんじでした。
ただひとつ、戦争中小学生だった母が「あの頃に青春時代を過ごした人はかわいそうだわ」といってたのを思い出し、納得できた。
そしてもうひとつ、ジェームズ・マカヴォイはユニークな魅力がありました。
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原題:Into the Wild
観たあと二日ぐらい主人公のことを考えてしまった。
「幸福は分かち合ってこそ、現実となる」というようなフレーズを愛読書の行間に書き残して死んでいったこと。
もう遅いけど、思いっきりネタバレにならないようにコメント書くことができないので、あしからず。
青年の育ったアナンデールという街は、私の住むところから20分くらいのところにある。
コリアン・タウンという感じで、うまい焼肉屋やとカラオケボックスがあって、たまに行きます。が、
まあ思いっきり物欲志向のアメリカ、アッパーミドルクラスを象徴するような郊外です。
アナンデールで育った青年が、大学院用の学費をすべて寄付して、オンボロ車に乗って大陸を横断するも、洪水で車は流されて、それからヒッチハイクで放浪の旅に出る。
そこで色んな人々に出会いながら、夢にみたアラスカまでたどり着き、荒野でキャンプ生活をするのだが。
家庭問題で傷つき、世俗を嫌って、自然にあこがれ、世を捨てるにいたる青年の気持ちは、純粋で繊細で、私は少し距離を持ってしまいます。
あんなに潔く何でも捨てて旅にでるなんて、できないよ。
でも彼にとっては汚れたものを脱ぎ捨てるような感じだったのかしら。
アラスカの大自然の中で生きてみたかった青年だけど、死ぬつもりはなかったんだな、とおもうと切ない。
わずかな食料とライフル一丁で4ヶ月も生き延びたんだから、日々いろんな感動があったろう。
でも孤独の中で分かち合う人がいないというのは、独房にいるようなもんだよ。
そんな教訓が分かっても、もう遅かったなんて。
本を読んだ友達によれば、青年は雪解けで増水した川に阻まれて、来た道を戻れなかったけど、実際は徒歩の距離に橋があったんだって。
それなのに地図ももたないで行くなんて。
彼が孤独の中で死んでいったことが、壮絶すぎて、いつまでも考えられずにはいられません。
やっぱりなんでも分かち合ってこそ人生なのだわ。
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原題:Sunset Boulevard
ご無沙汰してます。
結構忙しくしてます。
アメリカの会計士業界でいうところのタックスシーズンってやつで、まいにちくたくたになるまで働いています。
だから2時間もする映画を見る気力がないのよ。
といいつつアメリカンアイドル2時間スペシャルとかみちゃったり、「ロスト」は欠かさずみてるし、矛盾してるのは十分承知。ゆるしてください。
「サンセット大通り」はハリウッド映画のクラシック(名作)なのだそう。
Rotten Tomatoesで100%という評価ってので、かりてみました。
いくらなんでも100%ってのは凄すぎないか?
「ベンハー」とか「風と共に去りぬ」は詰まんなかったしなー。
古い映画をみるのは勇気がいりますね。
まあ結果としては、60年前の映画ということを考えるとかなり前進的。
ハリウッドの利用できるものは何でも利用する風潮、利用し利用され、使い捨てられていくカルマを描くところ、鋭い。
でもって昔の映画は品がありますね。
「サンセット−」をヒントに作られた「マルホランド・ドライブ」なんてもう、学生の撮った超へんてこな卒業作品ってかんじがするもの。
まあ、ショッキングなことがあかされるときにかかる「ジャジャーン」という音楽(?)でああ、この映画は古いんだな、とふときづく。
黒澤映画をみてるかんじでした。
ストーリーを知りたい方は
こちらをどうぞ。
それと映画のあとの特典フィーチャーが、本編よりも面白かったりします。
裏話とか、当時を知る関係者が語るんだけど、サイレント時代の名優の名前なんてバスター・キートンくらいしか分かりませんでしたが、色々奥深いです。
というのは主演俳優陣はみんな地でいけるようなキャストで、かつての栄光にすがるもと大女優役のグロリア・スワンソンとその執事役のエリッヒ・フォン・シュトロハイムとの実際の関係も、元サイレント映画女優と映画監督という関係なので、ストーリーとかぶるんだってよ。
あとはセシルB・デミル監督も本人役で出演。
この人がセシルB・デミルなのね。
古いハリウッドの大物たち、といわれてもさっぱりな私ですが、それなりに楽しめたお話。
主演のグロリア・スワンソンはスーザン・サランドン似で、おどろおどろしさ全開。
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原題:American Gangster
R・クロウとD・ワシントンの共演。
この二人はかつてアカデミー賞レースで2年連続しのぎを削った仲でして。
そういうアカデミー俳優ばかりをくっつけて映画つくるとろくなことがないんだよ。
とおもってあまり期待しないでみたら、悪くなかった。
やっぱり映画は期待しないで観るにかぎる。
ヘロインで財を成したデンゼルのお話。
あまり麻薬ジャンキーがでてこないのが私好みでした。
実話を基にしたらしいけど、ストーリーはなんてことはない、『アンタッチャブル』と『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』を足して二で割ったような気がしないでもない。
最後のオチが臭かったのがね。ったくなんだよーもー、リドリー・スコットが監督だからしかたないか。残念。
ラッセル・クロウは今回は平凡。
ニューヨーク訛りは中途半端で、70年代の衣装もダサいだけのような気がする。
『ノーカントリー』にでてたジョシュ・ブローリンは、ピアース・ブロスナンとカート・ラッセルの中間のようでしたね。
この人はダイアン・レインの旦那だそうですよ。
デンゼルのパフォーマンスも典型的で堅実なデンゼルだった。
まあ、フランク・ルーカスというドラッグ王が70年代のハーレムにいて、長い間だれもその存在に気づかなかったという逸話が面白かったです。
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原題:Half Nelson
ライアン・ゴズリングがドラッグ中毒の熱血教師に扮する、インディ系。
悪い映画じゃないんだけど、退屈だった。
何かが起きそうなんだけど何にも起きなくて、長くかんじるのだよ。
でもちゃんとオチはあるから、なんともいえないなぁ。
ゴズリングは荒れた都市の公立中学校で歴史を教えている。
生徒は黒人が多い地域で、公民権運動の話とか、アメリカ政府が過去に行った弾圧について、生徒が引用して読むところとか、製作側の反体制の姿勢がうかがえます。
ゴズリングもまあ、そんな反体制のかっこいい先生で、生徒たちの信頼もあつい。
女子のバスケットボールチームのコーチもしている。
あるひ、生徒も下校したあとのロッカールームで、ドラッグをやっているところを、バスケットチームの生徒に見つかってしまう。
十代にありがちな、先生への憧れもあって、その女の子は黙ってることを約束。
そこから先生と女性との不思議というか、不謹慎とまではいかない関係が生まれる。
アメリカ版「高校教師」と呼ぶには女の子がボーイッシュでまだちょっと子どもで、それでいて黒人のハスキーボイスがさっぱりしてて、でもって先生はコカイン中毒の白人、ということで、ちがうかもしれませんね。
でもゴズリングのキャラが魅力なかったよ。ごめん。
昔の彼女に対するアホな態度からして、同情できないルーザーだった。
結論。つまらなかったです。
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原題:Reign Over Me
これ、ポスターの雰囲気も邦題もついこないだの
『ONCE ダブリンの街角で』に似た感じだな。
こっちは男同士だけど、ホモじゃなくてね。
熱い友情ってやつでしょうか。
ポスターみるだけで、やばそうな映画だけど、最近とにかくこういうほんわかで、ホロロときて、熱い映画が見たい気分なの。
しかも主演二人がアダム・サンドラーとドン・チードル。
二人ともいい役者だから、熱演はしていた。
思わず涙するようなサンドラーのセリフもあり。
でも微妙。
なんか決定打は、この二人が歯科大学の寮のルームメートだった、という設定がリアルに伝わってこなかったのが原因じゃないかな。
二人で古きよき学生時代に戻って、音楽聴いたり、ドラム&ギターのセッションをしたり、きれいな女の子を見つけてコメントしあったり、なんかありえるようだけど、二人は友達っぽくみえなかったんだよね。
たぶん、この二人の俳優はプライベートでは友達じゃないでしょう。
主人公二人に期待しすぎてしまったけど、意外性を付いてよかったのが精神科医役のリヴ・タイラー。
ジェニファー・ガーナーが降りたあとの代役だったらしいけど、彼女は可愛かった。
ロックの大御所のお父さんの恩恵を受けてか、ハリウッドでも誰にも意地悪されずにすくすくと育ってきたんであろう、純真な彼女は、ガーナーよりも適役。
変なえくぼもないし。
でもこの映画、911から何年もたった今でも心の傷が癒えない人が大勢いますよ。
そういうメッセージを利用した感もあってあざといのよね。
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原題:Paris, je t'aime
2002年の夏にパリで貧乏旅行したときのことを思い出した。
弟がホームステイしてたアパートに居候して、おのぼりさん三昧させてもらった。
16区のパッシーという駅が最寄り駅で便利でした。
お金持ちの人々が持つマンションにある屋根裏の「使用人部屋」をアパートに改造してあって、なかなかタイトなつくりで、エアコンなしで。
シャワー、キッチン、ベッドが三畳間に詰まってて、トイレは共同。
でも窓の下には神田川じゃなくて、セーヌ川だからね。
お洒落なのさ。
その頃ちょうど『アメリ』が流行ってて、モンマルトルにも勇んで行きました。
駅を降りるとものすごく混んでて、スリにあいそうになった。
原宿の竹下通りようなノリで、完全な観光地。
弟の見たかったピカソら印象派の住んでたトキワ荘のようなアパートを探して裏道をウロウロしてたら、偶然アメリが住んでる八百屋を発見。
店主は中東系の人だったけど、ちゃっかり映画のチラシを貼ってた。
そこで観光の日本人の女子二名と、東欧系の女子二名が写真を撮ってて、私も混じってとりました。
この映画はオムニバスで、5分の映画が18本。
パリ20区のうち18区について一本ずつ、というコンセプトだそうです。
これを東京23区でやっても同じにはならないだろうね。
やっぱパリはどこで撮っても絵になるわけで。
オムニバスにしては5分じゃあコマ切れすぎるんじゃないかと思ったけど、ちょうどいいです。
つまんないエピソードもすぐ終わるから。
それにショート・アテンション・スパンの(長い間集中できない)私にはホントぴったり。(笑)
以下は私のピック:
「セーヌ河岸」−インド系イギリス人のグリンダ・チャーダーは異文化、異人種の描き方がうまいのだ。「ベッカムに恋して」が有名だけど
『ホワッツ・クッキン?』 が好き。分かりやすくて、心温まる作風。
「16区から遠く離れて」−主演のカタリナ・サンディナ・モレノがスペイン語の子守唄をうたう、それだけですべてが十分伝わるのが素晴らしい。
「ヴィクトワール広場」−日本人の監督、諏訪敦彦作品。
ジュリエット・ビノシュは年取った。
ウィレム・デフォーのくどい顔が暗闇に一瞬見えただけで、私は幸せ。
「14区」−最後を締めくくるエピソード。アメリカ人観光客の小太りなオバちゃんが主人公。この人の習ったばかりのフランス語が、まるで自分の英語のようで、アメリカにきたばかりの頃を思い出して、親近感を覚えました。
コーエン兄弟も監督、というのが気になってたけど、せっかくのブシェミも一言もしゃべらないし、だからどうなのかな、というくらいのお話。
その他、イライジャ・ウッド、ナタリー・ポートマン、ニック・ノルティ、マギー・ギレンホール、ジェラール・ドパルデュー、ルーファス・シーウェルなどなど。
豪華だけど、そうでない役者さんたちの方がパリになじんだ感じがでてて、いいんだよねー。
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原題:The Lost City
ちょっとまえに見てやめようとおもったけど、いちおう載せます。
手にとって「みようかな」と思ってる方のために、ひとつの助言として。
アンディ・ガルシアの主演、監督作品。
かれは5歳の時にキューバから両親とマイアミに移民してきた。
そんな境遇からも分かるとおり、本人思い入れたっぷりの作品。
「ゴッド・ファーザー」的でクラシカルな作品を作りたかったんだろうね。
でもやたら長かった。
そして退屈。
みずから主演してるけど、自己陶酔も入ってて、しらけてしまいました。
古きよきカストロ以前のキューバ、革命、その後の忘れられしキューバ。
それをいくら美しく撮っても、お話も会話もつまらない。ビル・マーレイとか出てるのに。
演技も突出してるわけでもないけど、監督はもう勘弁して欲しい。
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原題:Woodsman
ケヴィン・ベーコン主演。
とっても地味な映画で、今頃見てみましたが、なかなかどうして、悪くない。
奥さんのキラ・セジウィックもでてます。
(この夫婦、地味映画共演がすきらしい)
この二人と、モス・デフが、魅せる演技でジワジワとうったえてくる。
ベーコン演じる主人公ウォルターは、12年間服役してきた犯罪人だ。
過去をひた隠しする理由は、、、、児童への性犯罪。
仮出所なので、あてがわれた職とアパートを行き来する日々が始まるが。
アパートは皮肉にも小学校の隣にある。
そして職場の製材所へ通うバスには、小学生の女の子達も乗ってくる。
少女達を間近に見るたびに「萌え」てしまう苦悩の日々。
次に犯罪を犯したら一発で終身刑だから、ジョークにならない。
ウッズマンとは木こりのことで、モス・デフ演じる刑事が
「赤頭巾ちゃんを救う木こりなんてものは存在しないんだ」という。
そして私達はウォルターが結局、狼に戻ってしまうんではないかと恐れる。
製材所でウッドワークをするウォルターは、真の「ウッズマン」になるべく、自分の中の悪魔と戦い続ける。
この映画を見るまで、セックス・オフェンダーは一生刑務所からでてくるべきではないとおもっていた。
でもそんな思いをゆるがすような、奇跡的なシーンがある。
やっぱ、レイピストのチンコはちょん切ってしまえばいいと思うけど。
こうやって、自分の性癖と戦う人の立場から、映画を作るって勇気がいるよね。
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原題:Freedom Writers
90年代の映画『デンジャラス・マインド/卒業の日まで』とかぶるな。
と予想してたら、こっちのほうが全然よかった気がする。
(『デンジャラス−』は予告編負けした、インパクトの弱い作品だったような...あまり覚えてません。)
ヒラリー・スワンクが、オスカー二つもとった後に、ありがちな熱血先生ものやるなんて、よほどのストーリーだったに違いないけど...
やっぱり凄かった。
この実話は、とっても純粋で、やられました。
どんな出来事もセリフも、いくら臭かろうが信じてしまいました。
ゆえに5分おきにウルウル涙してしまいました。
スワンクの演技は相変わらずパワフル。
でも生徒たちを演じた、アフリカ系、ヒスパニック系、カンボジア系の若き役者陣が、フレッシュで、生き生きとしてた。
実際のキャラクターと似たような環境で育った若者が自然とオーディションで選ばれたらしいです。
スワンク先生が教材とした「アンネの日記」や、ホロコーストのテーマが、ちょっとずるいけど、また涙を誘うのよ。
そして、実際の教育現場の官僚主義、ことなかろう主義も描かれる。
文句を言うだけでなく、ずばぬけた行動力で、生徒たちを引っ張っていった、エリン・グルーエル先生。
凄い人です。
余談:
会社の同僚ヘレンに、この映画みた?と聞いたら『グレイズ・アナトミー』マクドリーミー先生のことばかり話していた。
ヒラリー・スワンクの旦那役で、全然出番なかったけど。
そんなにパトリック・デンプシーっていいのかな。
まったくわからない。
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原題:The Cooler
『レミーのおいしいレストラン』は
ネズミが天才シェフ、というおとぎ話だったけど、
こっちは大人のおとぎ話。
なんでもないお話だけど、トーンが肌になじみました。
出演者みんながおなじみの顔ぶれだしね。
あんまりにも運のツキがないので、周りにいる人々の運まで殺してしまう男。
ザ・クーラー。(冷却者、という感じ?)
なんてこの世に本当にいるのかな。
いたらすごいよ。ありえない。
カジノのフロアで、大当たりの客に近寄ると、
勝ってた客が途端負けだす。
そんな職業、引っ張りだこになって荒稼ぎできるとおもいきや、
幸せになると運がついてきて、クーラーのご利益がきかなくなるんだね。
だから惨めなまま毎日生活するしかない。
この映画みて、ニコラス・ケイジの『リービング・ラスベガス』を思い出した。
ラスベガス舞台で、主演の男女がルーザー同士なところが似てませんか。
でもケイジの自己陶酔演技よりも、ウィリアム・H・メイシーは数段よい。
見れば見るほどはまり役なんですよ。
ほんと、あのキャラクターは地なんじゃないかとおもうくらい。
そのメイシーを牛耳る暴力的なカジノ・オーナーのアレック・ボールドウィンをはじめ、
キャラクターほとんどみんな、盛りを過ぎた小者で、悲哀漂いまくりなんだけど、
あまり欝っぽくないトーンが好きでしたね。
日本で未公開らしいです。
すいません。
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原題:Volver
サイケなポスターが可愛らしい。
だから、ペネロペ・クルスのキュートさ満点のお洒落映画なのかなとおもってた。
往年のオードリー・ヘップバーン映画みたいな。
そしたら日本にいる弟がイチオシという。
弟の映画の趣味は私とはちょっと違う。
けど、昔『フライド・グリーン・トマト』を一緒に見て泣いたこともあった。
で、やっぱりなんとなく『フライド−』に似てなくもありませんね、この映画。
しかしペネロペはやっぱりキュートさ全開です。
回りの女優がみんな普通というか地味顔なので、長身で目鼻立ちはっきりの彼女はちょっと浮いてたけどあんな感じでいいのかも。
すてきなフラメンコ調の歌を歌ってたのは吹き替えかな。
上手すぎだべ。
「故郷」のある町は雰囲気が50〜100年前のような、石畳&大きな扉の家が並ぶ町並み。
車一台路駐していないところに、主人公たちの赤いステーションワゴンが止めてあるのが印象的。
マドリッドに戻ってくると壁はグラフィティだらけだし、車の止める場所もないくらいで、現代に引き戻される。
そんなギャップがよかったです。
話の展開はちょっと意外でおもしろい。
故郷には過去があり、都会に現在があって、ペネロペと彼女の姉、娘が行き来する。
登場人物の女性たちはそれぞれの問題があるけれど、泣いたりわめいたりしないで、カタをちゃんとつけていて気持ちいい。
終盤で、旦那と私はそれぞれ残酷な終わり方を想像してしまったけど、そんなことも分かる前に切られるタイミングもよかったです。(あっ、ネタバレ?)
ペネロペの着け尻にも注目。
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原題:
QuinceañeraLAのヒスパニック系の地域エコ・パーク。
ギャング・メンバーがうろつく地域に、ハリウッドからの不動産高騰の波が押し寄せてきてるなかで起こる、とあるヒスパニック系の家族のドラマ。
ラテン系のカラフルな文化と、ティーンエージャーの女の子、ギャングメンバーらしき少年、そして最近引っ越してきた白人のゲイカップルが絡み合う。
キンセニェーラとはラテンアメリカの女の子の15歳の誕生パーティーだそうで、冒頭はその豪華なセレモニーと披露宴パーティーで始まる。
これってスウィート・シックスティーンみたいなものかな。
ユダヤのバー・ミッツヴァ(13歳の男子の成人式)みたいな感じも。
この映画だと、キンセニェーラはまさに結婚式(アメリカの)状態。
ブライズ・メード&グルームズメン(みたいな人たち)を6人ずつ従えて、教会で儀式をして、写真とって、そのあとリムジンで披露宴へ行き、料理とダンスで夜を明かす。
結婚式並みにお金がかかってそうなの。
未知の世界でしたね。東海岸だととくにね。
このパーティに出席しているもうすぐ15歳のマグダレーナと、招かざる客としてやってきて追い出されてしまう不良少年カルロスを追って物語りは進む。
二人はいとこ同士だが、それぞれに問題を抱えてそれぞれの家族から問題児扱いされ、大叔父トーマスのところへ転がり込む。
トーマスは近所では名物のスープ売りおじいちゃん。
ショッピングカートにスープを載せて何十年も売り歩いている。
二人はおじいちゃんに慰められ、力づけられ、支えられ、目の前にある問題と向き合おうとするが。
最初うちの旦那は「これってチック・フリック?」といってたが、最後は涙するほどストーリーにのめり込んでました。
こういう話って、どんなところにもありそうだけど、このLAのラテン・コミュニティーならではのストーリーでもある。
インディペンデントで、有名な俳優は一人もいないのに、演技、セリフ、展開、申し分ない出来。
そしたら、サンダンスでいくつか賞とってますね。
いや、これ面白かった。是非見てみて。
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原題:Efter brylluppet
デンマークの映画。アカデミー賞とったと思う。
最初、インドの貧しいけど生き生きとした地域を映しだす。
ガンジス川での猟師とか、折り重なるように建つ、カラフルなバラック住宅と洗濯物とか。
主人公はインドの孤児院を切り盛りする、中年男ジェイコブ、デンマーク人。
ジェイコブは財政難の孤児院を救うべく、資金を提供したいという資産家に会うために祖国へ旅立つ。
子供たちにはすぐに戻ってくる、といいつつも。
流れてきに、ここでジェイコブは二度と戻ってこられないんだな、と察しがつくようなかんじですね。
でもなにが彼をデンマークに引き止めるのか?と探っていくと...
背景は一気にインドのスラム街とは正反対の世界、デンマークのハイソサエティーにうつる。
ジェイコブ役は『007カシノ・ロワイヤル』で悪役だった俳優、マッツ・ミケルセンだが、『コンタクト』にでてたウィリアム・フィクトナーに似てる。日本だとヨネスケにも似てる気がする。
デンマークではトップ俳優なのでしょう。
早くお金をもらってインドに帰りたいのに、資産家は「娘の結婚式にでていってくれ」などと契約交渉を伸ばされ、イライラする様子、短気な様子はうまく伝わってきました。
ただ、<ネタバレ!>、金には困らないハイソな人々がインド人の子供からジェイコブをとりあげて、ジェイコブもそれをよしとしてるのが、やりきれない。
資産家の奥さんは田中好子似で可愛いけど、この人がいちばんダメ。
いい大人なんだから、人間としての責任をもって強く生きなさい、といいたい。
マジソン郡の橋の、お母さんのように。
娘ももう20歳だし。変な男にだまされて結婚するぐらい、よくあることでしょう?
金持で大人のくせに自分たちだけで問題解決ができない人たちをわざわざ取り上げる必要が私にはわかりません。
ジェイコブも、インドよりデンマークのが快適だろうしね。
同情しないよ。全然。
でもインド人の少年、ジェイコブなんていなくてもたくましく生きていくだろう。
デンマークにくるか?なんて悪魔の誘いにものらずに。
すいません。一気にネタバラシ。
たまにはいいでしょ?
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原題:Manon des sources
昨日は911でしたね。
そしてちょうど火曜日。
7月に入ってきた新人の女の子は「私はあの時11年生(日本の高2)だった」だって。
月日のたつのは早いですね。
さて、昨日の「フロレット家のジャン」の続き。
前作では、せむし男のジャンが亡くなって、奥さんと小さな娘が借金のカタに家を追われて終わる。
するとそれが待ちきれんとばかりに、泉を掘り出す老人とその甥。
ジャンの娘のマノンがそれを影でそれを目撃していたとはしらずに...
十年後、ブロンドの美女に成長したマノンは、23歳のエマニュエル・べアールが演じる。
ポスターを見ても分かるけど、前半と違って、彼女の魅力を前面に出したトーンで、フランス映画っぽいヌードシーンがさらっと登場したりする。
これを売り出すためのお膳立てだったのね、前作は。
老人の画策通り、せむし男ジャンの土地を手に入れた甥ウゴランは、カーネーション畑で財を成すようになる。
ある日ウゴランは、滝壷で全裸で水浴びをしていたマノンをみて萌えてしまう。
女性経験がまったくない中年男の悲しいこと。
マノンが山野で仕掛ける罠に毎日行って、ウサギや小鳥がかかったようにしてあげたり。
ストーカーのように影からいつもつけまわしたり。
彼女の落としていったリボンを拾い、自分の心臓のそばに、ということで乳首に縫い付けたり(!)はびっくらこいた。
撮影どうやったかしらないけど、メッチャ痛そう。
伯父に「女の子と話すにはどうしたらいい、何を話せばいい?」一生懸命聞いて、一張羅のハンティングのイデタチで、マノンを待ち伏せる。
でもいざ話しかけたら
「僕のこと知ってる?昔キミのお父さんと友達だったんだよ。覚えてるかなー。僕は商売をしててお金をいっぱい持ってるんだよ。そしてキミを愛してるんだー。死ぬほど愛してるんだー。」
そんなこといってくる奴からは逃げるに決まってるじゃん。
マノンは小さかったけど、ウゴランと老人の企てを覚えてる。
さらに、村の人々も知ってて見ぬフリをしてたことを知ったマノンは、父の復讐に燃える!
というのが後半ですが、その復讐が成功したあと、イヴ・モンタンの過去も明かされ、意外な結末が待っている。
その宿命とは。
みてのお楽しみ。
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